新年、おめでとうございます。

新年、おめでとうございます。

 

平成元年に弁護士登録をしましたので、今年は、弁護士29年目になります。

女性弁護士として、女性の問題特に離婚を巡る問題に多く携わってきました。この頃、気になるのは、妻が夫の了解なしに子どもを連れて家を出たときに、夫から、違法な連れ去りと主張されることがあることです。ハーグ条約の影響でしょうか。

母親だから、違法な子どもの連れ去りにならないということではありません。別居に至るまでの子どもの養育状況がポイントだと思います。別居するまで、子どもの母親である妻が子どもの面倒を見ている場合には、母親とともに家を出ることは、子どもにとっては、場所が変化するだけで、自分の面倒を見てくれている環境に大きな変化はありません。もし、母親が子どもを連れて家を出ることができないとすれば、母親のいない家に残された子どもは、置き去りにされたと感じざるを得ないでしょう。
子どもの立場から考えれば、別居の時に、夫の了解なしに子どもを連れて家を出ることが違法な連れ去りになるとは、とても考えられません。
これまでのご相談でも、夫から、「子どもを連れて家を出ることは許さない」「子どもを連れて出たらどうなるかわかっているな」などと言われ続け、夫との生活には耐えられないけれど、子どもを置いて家を出ることも出来ないと悩んでいる女性がたくさんいらっしゃいました。
思い切って一歩踏み出せば、必ず、道は開けますよ。